揺れる
登る
落ちる
乱れる
叫ぶ
笑う



生きて

そして

死ぬ



泣きながら



「……っあっち!」



灰がまた私の手に落ちてきてまた同じように煙草を地面にぽとりと落とした。

今度は一回しか吸っていないのに。





「あほらし」



ぎゅっと靴で二つの煙草を踏みつけて、未だまだ舞い上がろうとする煙の行く手をふさいだ。


ごろごろと、遠くで何かが唸るのが聞こえて振り返った私の視界にはただ、さっきと同じような深すぎるほどの群青の空が広がるだけ。


夜には雨になると言ってたんだっけ?







「さ、てと……ちゃっちゃとやってさっさと帰るか……」



また振り返り、常に治らない肩こりをあきらめながら、首をぐるりと回しぼきぼきと音を鳴らしながら屋上の扉を、閉めた。

雨が入ってこないように。









End