友になる約束をしてしまった。
人の娘と。
己に流れる人の血を忌み嫌い、時に憎んできたはずなのに。
これは報いか。
術をかけた以上、彼女が自分に恋をすることくらい分かっていたはずだ。
それでも、友になるつもりなど無かった。
言葉には、魂が宿る。
彼女が俺の名を呼ぶ度に、心がからめとられていく。
捕われてはならない。
忌まわしき人の女子になど、本気になるものか。