ヨシカズとは一体どんな人物なのんだろう…

危険なのか安全なのか…

すこしドキドキして
ヨシカズを好きになりかけたらこんな手紙がきた。

ストーカー…?
でも、まだ様子を見ないとストーカーだと言い切れるほどの証拠がないし。
あの手紙もヨシカズが出したところを目撃したわけじゃない…。

アンニュイな気分にさせるのは手紙のことだけじゃない。
ロンドンの独特の匂いがさせる。

しばらくベッドで横になっていたけど、気持ちがそわそわして落ち着かない。

ももかは初めて夜のロンドンの街を出かける事にした。治安が悪いから止められてたのだ。

夜のロンドンは昼間よりグッと寒く、首元がすーすーした。
コツコツと足音が響く。

地下鉄を乗ってみよう…。行くあてはないけど。

地下鉄への入り口を降りる瞬間、誰かに髪を引っ張られた───。
後ろを向いてもだれもいない…。
その時、今度は頬を触られた。

「キャッ!!」

その場に座り込み、辺りを見回すが誰もいない…。

ドクドク心臓が鳴った。


「あなたの髪を触ると肌に触れたくなるだろう。
肌に触れれば故郷の香りがするだろうか」