内くんとの恋は終わった。

就職も決まっていない。

これから何をどうすべきか、暗中模索の日々だった。

でも意外なことにすぐに内くんから電話があった。

一緒に来てほしいところがあるんだと言って私は連れ出された。

「車変えたの?」

「ケイの車だよ。僕のは売った。ひなと付き合う前の彼女が子供下ろして慰謝料請求してきたんだ。」

そんなこと知らなかった。

知ってたら、前の彼女と内くんを引き離すことしただろうか?きれいごとじゃく

その頃ならまだ私も内くんのこと好きになるのをとめられた。

私は子供を犠牲にしてまで内くんと付き合いたいとはたぶん思わなかった。

「どこ行くの?」

「おじいちゃんとこ」

意味がわからなかった。

おじいさまのところについても私は車から降りないでいたら

お店の中に呼ばれた。

挨拶をしてしばらくお店の椅子に座っていたけどいずらくなって車に戻った。

なぜ私をここに呼んだのだろう?

内くんがおじいさまとお話を終えたあと

そこからすぐ近くのアパートに私を連れてった。

「ここに住むんだ」

古い木造のアパートの2階に案内された。

鍵があっても壊してすぐ入れそうな感じだった。

中に入るともう引越済みだった。

女の荷物も目についた。

「ひなはこんなところ住めないでしょ?」

私の心を見透かされてる感じだった。

でも無理をして答えた。

「住めるよ、内くんと一緒なら」

「来週からおじいちゃんのお店で働くんだ。給料も安い。それでも僕と付き合える?」

「うん」

と首を縦にふった。

引っ越しも済んで今更復縁することはないだろうという半信半疑な状態で。

「わかった。じゃぁケイと別れるよ」

「!?」

そんなに簡単に決めてしまうの?

ここが私の運命の岐路だった。