「ガチャ」 突然、扉の開く音がして、身震いする。 拓じゃない、気がしたから。 『誰?』 暗闇で、顔が見えない。 けれど、黒く浮かび上がる姿。その背丈は、拓…? 『白純美様』 その声に、はっとする。 『あ、頼稜さん?』 『はい。頼稜でございます。お目覚めでしたか』 そう言って、電気を付けてくれる。 その瞬間、金を見たように眩しくなって思わず目を閉じる。 『大丈夫ですか?』 やっと慣れてきて、目を再び開けると、すぐ傍に頼稜さんが立って居た。 びっくりするほど、行動が早いわ…。