爆発的な力を使える雛。

しかしその反動はもろ肉体に返ってくる。

そのことを知っているのは、部長と依琉、そして神無月も薄々気付いてはいるだろう。

周りはただ、雛がバカ力を使っているように見えるだろうが、実際は反動との戦いだ。

ちょっと使うぐらいならいいのだが、今日みたいに戦闘となると話は別。

「でも頼られちゃねぇ」

今までこの力のせいで、周りからは遠ざかられていた。

けどオカルト研究部に誘われた時は嬉しかった。

「やっと見つけたアタシの居場所…」

例え苦しい反動があっても、失いたくは無いと思った。

雛はやがて、目を閉じて意識を手放した。