封話―その名を通り、話を封じる為に作られた。

この土地が特別な力を持つという『話』を、『封』じるのが、現在のオカルト研究部・部員達の役目だ。

もし『封話』が破られた時、この世がどうなるのか―
それは決して良いものではないと創立者は<視>た。

だからこそ学校と言う封印の塚を建てたのだ。

そしてその守人達こそが、選ばれし生徒達だ。

その活動内容が、今夜、明らかにされる。

五人は十字架の前で、深呼吸をした。

そして時計の針が八時をさしたその時。

ゴーンゴーンゴーン…

…誰もいないはずの、校舎にある鐘が鳴り始めた。

五人は十字架を握った。

するとあっけなく、十字架は五人の手の中で砕けて散った。