京平から聞いた虎君の居場所。



2階の奥にある図書室。



『女とヤってても知らねぇぞ』



そう言われたけど…。



虎君は浮気しない。



そう信じてドアを開けた。



「ん~、そこいいね」

「固いね先輩」



なぁっ!?



本当にさっきの子と!?



ドキドキが止まらないまま中に足を踏み入れた。



イスに座る虎君と、後ろから肩揉みしてるさっきの1年生にホッとしたのもつかの間、振り返った虎君はやっぱり不機嫌。



怯んじゃダメだ…。



「なんか用ですかぁ?」

「虎君と話したくて来たの。席外してもらえる?」



派手な1年生もちょっと怖い。



でもあたしの虎君…。



「いまさらなにを聞きてぇわけ?」

「謝りに来たよ。あたしが悪かった…から…」

「のぞみ本人に聞いたか」

「聞いてない。のぞみチャンとは話す気もないもん」



あたし達の雰囲気を察したのか、なにも言わずに図書室から出てった1年生に少し感謝…。