書籍化されない作品



「笑わないでよ……。絶対に選考員とかそんな人たち、あなたの作品を見ずに外してるんだわ」


「物事の悪意を想像だけで見るのはよくないな。――ちょっとした話だけど。良い作品はね、いつか必ず世に出る。

今回、俺の作品が選ばれなかった――人の目に映らなかったのは良い作品ではなかった結果だ。

技術不足だけじゃなく、引き込ませる要素も足りなかったんだろうねぇ。

読まずに外されるなんて有り得ないから。選考側はいつも売れる作品――良い作品を探さなきゃ商売にならないからね。

一ページだけ――もしくはあらすじだけを読んで作品の良し悪しを決めるのならば、俺はたったそれだけの文章で読む人たちを引き込ませる文章を書きたい」