「作品を書いて書いて書いて。いつか自分の作品がみんなの目に見られるように成長を重ねていくのが、幻想師(作家)たる俺の使命と目標。あ、自称だけどね」
「…………、じゃない」
「泉美……?」
綺麗な顔が目に痛かった
今までの話
誰もが納得できで、彼のような成長をしていきたいと思うかもしれないけど
一方で
「あなたの作品は、駄目な作品なんかじゃない」
己の作品を駄作と語るような彼が悲しかった
技術不足、引き込ませる要素がない
そう彼は己のレベルは未熟だというけど
「絶対、ぜ、ったい……!あなたの作品は本になって、みんなに見られるようになるんだからっ」
悔し、かった
彼の作品が――私をここまで感動させた作品が日陰でしかいられないのが


