そして、落ちた物を拾う手伝いをしただけで、 食事を御馳走した幸枝が、 お茶まみれのパーカーを前に、 「乾かすだけでいい」 という一樹の言葉など聞き入れるはずも無く、 結局一樹はパーカーを剝されて、 ワークパンツに薄手のタンクトップ一枚という、 実に寒々しい格好で帰宅する羽目になった。