美しいものだけ、気に入ったものの中だけで暮らせたら、 どんなに幸せな事だろうか。 いつしか、そんな願望さえ抱くようになっていた。 でも彼が何を買っても、その気持ちが満たされるのは、ほんの少しの時間だけだった。 まるでブラックホールのようだった。 飲み込んでも、飲み込んでも、まだ足りない。 やがて彼は、思い付きからビスクドールを一体購入した。