「いーちーごー?」
「……す」
「へ? 何?」
立ち止まったあたしを不思議そうに見下ろすのんを、力強い瞳で見上げた。
「探す! 今の彼っ!」
きっと彼が、行方不明の王子様。
「え? 探すの? 普通出逢えるの待つんじゃない?」
「待ってたって王子様は見つからないじゃない!」
「えぇーやめようよー」
「何でよ!」
「だってさぁ……」
だっても何も、幼なじみなら協力してくれるでしょう!?
「顔がコワいんだもん」
言うと思った!
「目が血走ってるシンデレラなんて怖くて王子様逃げるよ?」
「それでも追いかけてやるわよ!」
「だから怖いってばー」と声を掛けてくるのんを無視して、下駄箱まで早足で向かった。
シンデレラ、シンデレラ。
早く王子様に逢いたい。
“彼”は一体、誰なの?



