「忍っ! あのギャラリーの人たち気になる!?」
「はん? 興味ねぇよ」
「痛いよ苺~顎割れるじゃんか」
うるさいわね。メモでも挟んどきなさいよ。燈磨の棒付き飴でも挿しときなさいよ。
「じゃあ、あたしのライバルは透ちゃんと瑠雨って人ね?」
「「「「「……」」」」
何よそのアホ面は。あ、忍はいいのよ。何してもカッコいいから。
「何でそうなんの?」
あぁ……忍があたしだけを見てる。幸せ………じゃなくて。
「ズルいわよ」
「話噛み合ってなくね?」
問題児ってだけで忍に構ってもらえるなんて、ズルい。それに忍、認知度高いんだもの。
ギャラリーはどうでもいいけど、やっぱりあたしが一番目立たなきゃ忍に見てもらえない!
「忍、茶髪と黒髪どっちが好き?」
「茶髪」
じゃあやっぱり中身の問題なのね?
「……苺、それ以上はちょっとやめたほうがいいよ」
のんが呆れたような声を出すけど、意味が分からないからスルー。
「あたし、問題児になるわっ!」
「「「「何でそうなんの?」」」」
小森 苺 15歳。
生徒会長忍の目に誰よりも映るため、問題児になってみせます!