「ほら、大聖くんは彼女出来ちゃったし、忍くんに流れちゃった感じ?」
「忍に失礼ーーー!!!!」
「湊磨くんはアレだしね」
ああ……野獣専門だものね。
「ちょ、アレってなんだよ!」
「え? 湊磨くんはストライクゾーンが未知だなって話」
ニコッと可愛い笑顔作ったのんが言うと、忍は鼻で笑って、大聖先輩は苦笑い。
「だろぉ? 俺の好きな子さ、超ヤバくね? あのガタイの良さ!」
あなたの頭がヤバいわよ。野獣が同じ性別だなんて、あたし認めない。
ズッと鼻をすすると、のんがあたしを膝の上に乗せた。
「落ち着いた?」
「別に慌ててなんかないわよ」
後ろからクスクス笑うのんに頬を膨らますと、寝っ転がってる忍と目が合った。
「お前ら仲良くね?」
ヤキモチ!? ねぇそれってヤキモチ!?
「つかお前ホントに透の弟?」
ヤキ…ッ……ちょっと忍。何でそこで透ちゃん? のんが透ちゃんの弟で、何か問題? それ今どうでも良いいわよね?
「似てなくね? 俺弟もバカなんだと思ってたわ」
似てないわよ。もういい? もうヤキモチの話題に戻っていい?
「よく言われますー」
「黙らっしゃい!!!!」
「イ゙ッ…!!」
ゴツンッ!と頭上にあったのんの顎に頭突きを食らわせて、あたしは忍を見る。そりゃもうハンターのように。



