「忍っ! あたし問題児になるわ!!」
「紅茶何本買ってきてんの? 紅茶っつったらストレートじゃね?」
座っていた忍に買ってきた大量の紅茶を渡して、隣に座る。忍は様々な紅茶のパッケージを見ながら、眉を寄せていた。
「忍っ! 忍忍!」
「苺は何飲むんだよ」
「忍と同じの!」
「レモンティーな」
って言いながら忍? その手に持ってるのストレートティーじゃない? 何であたしレモンティー?
「じゃなくて!!」
「あぁ? 問題児になるって? もう十分なってね?」
「え? どこが?」
「全部」と言う忍に首を傾げると、いつからいたのか湊磨くんが吹き出した。
「つか苺はもう存在するだけで問題児じゃんよっ」
黙れコバエの兄貴。
「てか何でいきなり?」
アップルティーを手に取る大聖先輩に視線を移すと、黙ればいいのに湊磨くんがニヤニヤと話し出す。
「構われたいんだろ~? なあ苺~」
誰か虫コロリ持ってきて!
「……ああ、ギャラリー見て焦っちゃった感じ?」
そう思い付いたように言った大聖先輩って、鈍いのかしら。



