逆転暴走シンデレラ



「あははっ会長頑張れー」

「またバトッてんのー?」


ま た ?


「毎日連絡してんのにシカトしやがって。お前は何様だ? 神様か?」

「アンタこそ毎日毎日メールだの電話だのしてきやがって! ウゼーよ! 1回で分かるっつーの!」

「毎日って何?」


ヒートアップするふたりに、そりゃもうきっと恐ろしい顔で割って入る。あたしの周りの空気すら凍る勢いで。


「毎日って何よ!!!」


あんた誰よ! あたし忍のメアド知らないのに!


「何って、コイツは俺の゙っ!?」

「ぎゃーー!!!忍ーーー!!!!」


バゴォン!!と尋常じゃないくらい強烈なボールが忍の後頭部にヒットして、忍の魂が一瞬口から出た気がした。


ななっなななな!


「あたしの王子様に何してくれてんのよぉぉお!!!!」


地面に倒れた忍の背中に手をつきながら、ボールを投げた人影を探す。


「おっかしーなぁ……瑠雨に当てるつもりだったのにぃ」


まるで反省してない様子でヘラッと笑うのは、のんのお姉ちゃんだった。