ワナワナと体を震わせていると、大聖先輩が「笑いすぎだって」と言いながら自分も若干笑いを堪えている。
何よ! 部活なんて入らないわよ!
「――!」
ビクリ、と肩を揺らしたのは、突然あたしの鼻先に忍が人差し指を突き付けたからだった。
「苺、放課後、体育館」
人差し指から単語だけ並べた忍を見れば、100億カラットの微笑み。
「……喜んで」
「じゃ、教室戻ってよし」
「喜んでーーっっ!!!!」
あたしは勢い良く教室を飛び出す。その瞬間、「わっ!」と女の人の声が聞こえた気がしたけど、確認する余裕はなかった。
どうしよう、どうしようっ! のん、燈磨! ついに来ちゃったわよ!
あたし、シンデレラになっちゃう!
『苺、放課後になったら、体育館でイチャイチャしようぜ』
「っきゃーーーー!!」
なんて大胆なの忍! 喜んで! おめかしして行くわ!
「のんーっ燈磨ーっ!」
あたしは叫びながら自分のクラスまで走り抜けた。
まさかそんな、予想だにしなかったことが起きるとも知らずに。



