「はぁ……あたし燈磨と話してると疲れるわ」
「そっくりそのまま返すぜ」
バシバシと燈磨の頭を叩いていると、のんが「あ」と声を出した。
それに気付いてのんの視線を追いかけると、クラスの女子が騒ぐ光景が目に入った。
……あれは、大聖先輩?
見ると、大聖先輩が教室に入ってきたところで、大聖先輩はあたし達に気付くと爽やかな笑顔で軽く手を上げる。
「見つけた。おはよ、みんな」
何で大聖先輩があたし達のクラスに?
疑問符を浮かべるあたしをよそに、燈磨とのんは嬉しそうに立ち上がる。
「久しぶりじゃん大聖くん!」
「元気だったー?」
え? そんなに親しいの?
「元気元気。ちょっと見ない間にデカくなった?」
「そりゃ成長期だし。なぁのん」
「うん。大聖くんだってまだ伸びてるでしょ?」
「2人ともバスケ部入ればいいのに」
和気あいあいと話す3人に放置されるあたし。
あぁ……またコレ? 神様って不公平……。



