「つーか、それって告白?」

「……なってくれないの?」


ジワッと涙が浮かんだ瞳で見上げると、忍は小さく溜め息をついた


「なるも何も、俺とお前今日初めて会ったんだぜ?」

「時間なんて関係ないじゃない!」


関係ないわ。関係ない。


あなたが王子様だと、あたしが思ったんだから。


「王子様ねぇ……」


スケボーを足で引き寄せた忍をジッと見つめたままでいると、不意に忍がチラリとあたしを見た。


「イタッ!」


突然のデコピンに顔をしかめて額を押さえると、わずか10センチ程の距離に忍の顔があった。


「!」


ドキンと跳ね上がる鼓動をもてあそぶかのように、悪戯に笑う忍。



「そんなになってほしいなら、振り向かせてみればいんじゃね?」


街頭に照らされた忍の笑顔は無性に綺麗で、妖しげな光を纏う奥二重には、吸い込まれそうになる。


急速に、迅速に、湧き上がる。


この胸の熱さは、何?