「今日ね、瑠雨先輩にちぃ君と付き合ってるの?って聞いたわよ」
「……ふぅん。それで?」
妖艶に口の端を上げるちぃ君に思い出し笑いをする。
「逃げたわよ。真っ赤になりながら」
「ふ、上出来だな」
「まったまたぁ~! 嬉しいくせにゴフッ!」
「黙れヘタレが」
隼人先輩は見事にちぃ君の顔面パンチを食らって、あたしたちは喧嘩するふたりにずっと笑っていた。
「ところでさぁ、何で苺は私服なわけ?」
みんながパスタを食べ終わった頃、ふいに隼人先輩が突っ込んでくる。
真っ白な春用ワンピースを見ながら眉を寄せたあたしに「え、何だよ」と続けた隼人先輩とは違い、ちぃ君は分かり切ったように鼻で笑った。
「忍に見せたかったんだろ」
「可愛いって言われた?」
あたしの性格をよく知ってるのんが言うと、みんなの視線があたしに集まる。
眉を寄せてるあたしを見れば、一目瞭然なんだろうけど。
「……私服で学校来るなって、怒られた」
いかにも会長らしい台詞。可愛いの一言もなかったからね。
1年の小森苺が私服で登校してるって聞いて、校内放送で呼び出されて、会長室に入った瞬間付き付けられたのは婚姻……。
あぁあれ聞こえないフリしてたけど、親呼び出しの書類だったのよねあははうふふ。



