逆転暴走シンデレラ




心の整理を、あたしを好きだという想いを、整理してたんでしょう?


そんなにすぐ、忘れられる想いではないと思うけど。その努力を、忘れられるきっかけを作ろうと、したんでしょう?


またこうして、あたしのそばにいてくれるために。


「の、のん……きっと、いい子が見つかるわよ……ぐすっ」

「うわ。苺、残酷。鬼だな」

「何よ! のんの幸せを願っちゃいけないっていうの!?」

「あははっ!」


涙目で燈磨を睨むと、のんが笑った。見ると、のんは相変わらず優しい目で、あたしを見下ろしていた。


「ありがとう、苺。きっと見つけるよ」


わざわざ腰を折って、あたしの目線に合わせて微笑むのんに、また涙が溢れた。


見つかるわよ絶対。のんみたいにいい男、女がほっとかないわよ。


「のんンンンン~~!!」

「あ! コラ苺っ!」


思わずのんに抱き付くと燈磨が怒ったけど、振り返ってベーッと舌を出した。


「ふん! 燈磨は一生独り身でいなさいよっ!」

「お前がのんの幼なじみじゃなかったら、ぶっ飛ばしてやんのに!」

「ははっ! 大事な幼なじみを殴らないでよ」

「俺はのんの方が大事だっつーの! 離れろバカ苺!」

「いやー! 触らないでよっ」

「はいはい、帰ろうねー」


ぎゃーぎゃーと騒ぎながら、あたしたちは笑っていた。


唯一無二の幼なじみで、親友。ハッキリと口にするのは恥ずかしいけど、代わりなんていない大切なふたりの幸せを心の底から願ってる。


あたしの幸せを願ってくれたふたりだから。今度はあたしの番でもいいでしょう?