「…………」
和気あいあいと話す4人に囲まれたあたし、かわいそう。
だって、だって! こんな可愛い、美人、イケメンに囲まれて! あたしが霞む一方なんだもの!
逃げたい。そして消えたい。何? ここ。別空間なんじゃない? キラキラしすぎじゃない?
ていうか透ちゃんと奈々先輩がいたら、王子様が困るじゃない! いやあたしが困る!
絶望に似た気分を味わっていると、視界の端で何かが飛んだ。
「――うらぁっ!」
「ぎゃあっ!!」
透ちゃんが……吹っ飛ん、だ……。
何で!?
「痛いな! 何すんのさ!」
背中に跳び蹴りを受けたらしい透ちゃんは一切ダメージを受けてないようで、勢い良く立ち上がった。
「席を取る義務を放棄したお前が悪くね?」
――あ、れ……?
怒る透ちゃんをふんぞり返って見下ろす人は髪を耳に掛けて、フッと鼻で笑った。



