「うん、知らなーい」
「だってさ、苺」
「だから燈磨に聞いてるんじゃないの! のんは使えない! 馬車より使えない! ていうかもう存在が嫌っ」
「ヒドいなぁ苺」
「てか明るめの茶髪なんてそこら中にいるじゃん。なあ、のん」
「あっはは! だよねぇー」
なんなのこのふたり! 全然協力的じゃないっていうかふたりで話さないでよ!
「あたしのシンデレラオーラが霞むぅ……」
「何言ってんだ苺。元々ないぞ?」
「のんと同じこと言わないでよ!」
耳にいっぱいのピアスを付ける燈磨は、丸い棒付きの飴を舐めながら悪戯に笑った。
言わずもがな、その姿は見目麗しく。あたしが王子様に出逢えない原因以下省略。
「分ぁーかった! 分かったって苺。怒るなよ、アドバイスしてやっから」
「トーマやっさしぃ~」
ハシャぐのんと燈磨に、クラス中の女子は視線が釘付け。
あぁ……霞む。今更だけど、何であたしこのふたりといるんだろう。
高校に入学したばかりの今、このふたりに未だ残る幼さがあたしから女子という自信を奪う。
男子のくせに可愛いだなんておかしい。世の中、不公平。



