「アナザースタン?」

「え? まさかアンダースタンって言いたいの?」

「うるさいわねちょっと間違っただけじゃない! 細かいのよのんは!!」


あれから1週間。

あたし、我慢したわ。忍から離れて、忍が寂しく思うようにって。


そりゃたまに我慢出来なくなって、協力してくれてたのんと燈磨をふっ飛ばしたりしちゃったけど。


今まさに足元で倒れてる燈磨は、見ないふりよ苺。


「のん……俺生きてる? 死んでねぇ?」

「うん、かろうじて息あるって感じ」

「いつかシメる。ぜってーシメてやる」

「だめだよ燈磨~。苺は女の子なんだから、シメるなんてヒドイって」


ごもっともだけど、足元に転がる親友に手を差し伸べることもなく見下ろしながら言うのんも、だいぶヒドイんじゃない?


「飴舐めたら元気になる?」なんて言いながら燈磨を突っつくのんを横目で見てから、校庭を見下ろす。


他の生徒が授業を受けている間、あたしたちは立ち入り禁止の屋上にいた。


透ちゃんが入学式に作ったらしい屋上の合鍵の、合鍵の合鍵。それをのんが持っていて、サボる時はもっぱら屋上に集まる。


あたしはフェンスに手をかけて、体育中の生徒たちを見つめた。


金茶の髪、黒い髪、カラフルなメッシュが入った髪、真っ赤な髪。茶色い髪。


忍が、透ちゃんたちと笑ってる。普通に、笑ってる。


「なんでっ……むぐ!」


ガシャンとフェンスを揺らして叫びかけると、燈磨に口を押さえられて無理やり身を屈まされた。