嘘をつくことに慣れたのか 信じることに不慣れなのか 今日も冷たいアスファルトの上を 薄い財布を握りしめ歩いている 上を見上げれば黒いだけの空と やたらぎらぎら輝く月 冷たいのかぬるいのか 微かに生活の匂いが滲む風が頬をつねる 渇いた気がして目をとじる 知りすぎた土地で 見知らぬだれかの遠吠えをきいた