誰かが 痛みを抱えたまま迎える朝があり 寒さにふるえて起きる夜がある 染め上げられ傷つけられ いまにも崩れ落ちそうな幸福を 傷ついた指先で繋ぎ止めている誰かがいる 私が立つこの地面に 柔らかな土のなかに コンクリートの向こうに 見るべき世界があり 知るべき心がある 朝は来る いのちが芽吹きふるえるその度に 強引に ときにあたたかに 新たな始まりと 終わりを告げる .