「わぁー美雪、ごめんごめん」

「大丈夫、早く行こう、希未」

体育の授業の移動前、希未が職員室に呼び出されて、時間が無くなり、2人で慌てて廊下を走っていた。



あっ。

正面から来るのは……。



「おーい、おまえら、いつも移動教室の時、バタバタしてるよなぁ」

「偶然です。沖野先生と会う時だけ、たまたまそうなんです」

沖野先生のセリフに、希未がそう言い、横を通り過ぎた。