「あれ? 椎名さん?」 背筋を冷や汗が伝う。 今日で、もう既に聞きなれてしまった、 もう一人、厄介な知り合いの声が、 後ろからした。 終わった・・・。私の普通の高校ライフ。 「また迷ったの? 方向音痴だねぇ。 ほら、一緒に行ってあげるから。」 そういって、 私の手をつかんで、右へと歩き出した。