「行ってきます!」





友だちができてないってこと、家族に気付かれたらイヤ。


だから、今日も私は明るくふるまって家をでた。











学校に着き、クラスのドアを開ける。



まだ誰も来てないみたい。





さっさと用具をしまって、窓の外をながめる。



いつもの様に、校庭の角に大きいさくらの木があった。






私はなんだかあの木が好きで、毎日帰り際に1人でながめてた。






…授業が終わったら、すぐにあの桜を見に行こう。


そう心に決め、つらい授業を乗り切った。