…今は放課後。




私はすぐさま雅の腕をひっつかんで、教室を出た。








…さくらの木の下。



「なっんでここにいるの!?」




本当は嬉しくて仕方がない。


でも今は、聞きたいことが多すぎて、頭ぐちゃぐちゃなの!





「…僕、今まで真面目に仕事やってきたから、死ななかったんだ。妖精の中のボスみたいな人が、特別に許してくれて。まあ、仕事できなかったから、翼は落とされちゃったけど。どう?僕にまた逢えて、うれしい?」






雰囲気も服も喋り方もまるで違う。


別人みたい。





でも。

あの優しい笑顔は、まったく変わらない。






私は人目も気にせず雅に抱きついた。



「そんなの…うれしいに決まってるでしょっ」




雅も、ゆっくりと、だけどきつく、抱きしめてくれた。