「それが、百合子さんの願いですか?」




真剣に聞いてくる雅。


きっと、それだけ仕事に真剣なんだ。





「うん、そうだよ」





私のこの言葉は、本当かな。






そう思った時、雅が口を開いた。






「そうですか。それだったら…叶えられません。

 僕は、他の人だったら、友だちくらいさっさと作って帰ります。
 でも、百合子さんは、他の人とは違うから。
 百合子さんには、自分の手で願いを叶えて欲しいんです」






…正直、そんなこと言われると思ってなかったから、驚いた。





でも。

だったら…




「雅、死んじゃうんじゃないの?私の願い、叶えられないんだから。私、そんなのイヤだよ」





そう言い終えたときには、瞳に涙が浮かんでた。