「た、ただいま!」




玄関の戸をあけて、おおきい声で叫んだ。



雅は私の真横。




お母さんがリビングから出てきた。





「あ、おかえりなさい。学校の友達とは仲良くできた?」




「小学生じゃないんだから、大丈夫だよ」





…ほんとは大丈夫なんかじゃないのに。






というか。やっぱりお母さんには見えてないみたい。雅のこと。






「あたし部屋行ってるから。勝手に開けないでね?」





雅と話したいことがあるの。




「分かったわ。夜ごはんの時間になったら降りてきなさいね?」





「うん、わかった」