─────



「カズ、ほら見て!私すっごい成績上がった〜♪」



…なんだ、これ…



「おぉ〜すげぇじゃん!」



俺の昔の記憶…?



「でも、まだまだカズには追い付けないな〜」



そうだ…
消えない…過去。



「葉月に俺が負ける訳ないだろ〜。バカじゃねぇの?」



あの頃はまだ…



「カズだけには言われたくないよ…普段はバスケばっかりしてる癖に〜!!」



痛みすら知らない。



俺は高校生で…
まだまだガキで…



だけど、俺は大人になったつもりでいたんだ。



「はぁ〜?俺はちゃんと文武両道してるっての。葉月こそ、楽器ばっかり触ってるじゃんか!」



嫌だ…
思い出したくない…



─────



「………!!!!」