翌朝、チェックアウトを済ませると、あたし達は、車に乗り込み、東京への帰路についた。 高速のETCゲートを抜けると 車は、一気に加速する。 来た時同様に、車の後部では、4人分のスキー板が風にあおられ、カタカタと音をたてて、鳴っていた。 後部座席のシートに凭れながら、窓の外、秒速に過ぎて行く、長野の街に、あたしは 『バイバイ』 そう小さく呟き 手を振った。