「え、あ、いや、何でもないよ。大丈夫。」


固まっていた人物、フィリシアは少女の勢いに圧倒されていた。


ユウに連れられてきたのは広い中庭だった。


天井はとても高く、ずっと上には何かの絵画が見える。


その周りには青い空が見える。


あの青い空は魔法で創られたものかな、とフィリシアは思った。


闇族が勢力を増した今、空は常に黒い雲に覆われているのだから。