ミシャの持つ細く長い剣から出る光とは思えない程の衝撃だった。


「……っ」


フィリシアは咄嗟に右手で風の防護壁を作り、その光を弾いた。


その瞬間、フィリシアの手にはとてつもない電流が走った。


バチッと大きな音が辺りに響く。


フィリシアは痺れる右手でなんとか防護壁を維持したまま、左手で風を起こし、ミシャへと放つ。


「きゃあ!!」


ミシャはそれを剣で受け止めたものの、そのまま後方へと吹き飛ばされてしまった。


部屋の壁まで吹き飛ばされたミシャは、壁と衝突することなく、空中で足を使い壁を蹴り、その反動でフィリシアに向かってくる。