私の腕をグイグイ引っ張って、照れ臭そうに小さく手を振るその先を見た。


霧島君がニコニコ笑って、ブンブン大きく手を振っている…。



「好きーー!頑張れー!!」



朱里が小声で言う中、私も手を振ると霧島君はスタスタ、工藤君に駆け寄った。


また、心臓がドキドキ…早くなってくる…。


バシッと霧島君に肩を叩かれて、ポンポン腕を叩かれながら、工藤君がこちらを見た…。



「頑張ってねー!!」



手を振ると、ボールを蹴ってまた、アップを再開した工藤君。



「ちょっと手ーぐらいさ〜!!」


「はは!まぁ、まぁ…」



朱里が少しブーブー言ってたけど、私は自分の顔が熱くなってきたのを感じていた。


だって工藤君、手を振った後、軽く微笑んでくれたから…。