「なに見てんの?」


正面のテーブルに頬杖つきながら座って、ジッと七瀬がこっちを見てる。


「黒崎さんにも、毎日こうやって料理してるんだ。」


そう思うなら、夜中とかに呼び出すな!!


「してません。たまにしか会わないし。忙しいからすれ違いなの。」


一緒にご飯なんて、どれくらい食べてないか。


1人暮らしと変わらないし。


「それじゃ、浮気もしたくなるよな。」


「だぁ~かぁ~らぁ~…」


言いかけて顔を上げると、七瀬がいない。


殺気を感じて後ろを振り向くと、ニッコリ笑いながら立ってるし。


ひょえぇぇぇぇぇぇぇ〜!!!


なにマジマジと見てんのよ!!


顔近いから…。


「なぁ…メガネ取ったら美人とか?マキのイトコだしな。」


スッとメガネを外した。


そのまますぐに、無言でメガネを掛け直した。


「なによ?」


ムスッと膨れる。