「なんの話だよ?」


「とぼけないで!!美坂ってグラドル妊娠させて、覚えてない?妊娠するようなことしておいて、困ったら知らん振り?」


「なんだ、そのことか…。」


呆れた顔して。


呆れてるのは、こっちだっていうの。


「そのことかって、逃げるくらいなら、最初からやらなきゃいいでしょ?そしたら妊娠なんかしないんだから!!!やることやるんだったら、遊びだろうと腹くくってやれ!!!」


肩で息しちゃってる。


もう、全部を吐き出したくて。


息継ぎなんて忘れてるかも。


「もしかして…ヤキモチ?」


冷静に笑うな!


「ヤキモチなんかじゃない。あたしが怒ってるのは、責任も取らずに知らん振りして、薬物なんかやってるからでしょ?!」


どこまでシラを切るんだか。


「…薬物って。」


急に七瀬の顔色が変わった。


「知らないなんて、言わせないからね?」


そう言って、テーブルの上にあったパソコンで、ニシニチの記事を開いた。


記事を食い入るように見てる七瀬。


「これって…。」


「まさか、コレまで覚えてないとか?」


飛んじゃってれば覚えてないか?