「強がらなくていいから。しばらくは、2人で一緒にいよう?」


「ダメ!!仕事しましょ?」


「伊吹。」


だって、一緒になんかいられないでしょ。


心が砕け散っても、あたし達は一緒になんかいられないんだし。


仕事するしかない。


当分、泊まり込もう。


1人にはなれないから。


「黒崎の気持ちだけで十分だから。」


「…分かった。でも、亀本の件があるから、しばらくは家にいるから。」


「うん。」


それ以上は、何も話さなかった。


黒崎は心配して、一緒に寝ようかって言ってくれたけど。


あたしは大丈夫だったし。


大丈夫にならなきゃいけなかったから断った。


いつものように、部屋は別々で。


その方が、何も考えなくてすむと思ったから。


だって、早く傷を治さなかったら、仕事なんて出来ないし。


初めてだった。


ネットをするのが怖いと思ったのが。