「いいよ。暇だったし。」


「莉南さんは?」


「仕事で北海道に行っちゃってる。」


「北海道ですか。」


部屋に入るとソファに座った。


「で、話したいことって?」


相変わらず隣に座るんだな。


なんて、そこだけは冷静になれた。


ほら、前科あるし。


「はい。…あたし、騙されてました。」


話すだけ話して、早く帰ろう。


「騙されてた?誰に?」


「七瀬と莉南さんに。」


チラッと城金兄の顔色を伺(うかが)った。


「あの2人が?」


少し驚いてる。


「はい、実は今日、亀本に呼び出されたんです。」


そこから始まって、写真の件とか全部話した。


「…ふ~ん。そうなんだ。」


あれ?


意外に冷静。