それで、あたしだけ用事があるって帰っちゃえば…


『今日は忙しいですか?』


予定確認。


『龍と一緒だよ。どうした?』


うわ~。


あの一件で、城金兄には会いたくない。


『お邪魔してすいません。一緒だったらいいです。また今度。』


もう、手は尽くしきった…。


覚悟を決めるしかないの?


涙でてきそう。


---約束の7時。


心は半泣きで重たい足取りで約束の場所にきた。


「遅い!!」


七瀬の笑顔が一層気分を重たくさせてくれる。


「ごめん。」


子育てに疲れきった人みたいなオーラ。


「よし!!行こう。」


そう言って、手を繋いできた。


普段だったら怒るんだけど。


連行されてるとしか思えなくて。


犯罪者の気持ちが分かった気がした。