「そんな感じだから、最初は信じられなかったし。」


あたしだって信じられません。


名実共にイケメンだと思ってた城金兄が、計算高く遊んでたなんて。


「それで、莉南からよく相談されるようになってさ。」


「そうなの。だからあなたを見た時、てっきりまた浮気してたのかと思っちゃったの。」


「アニキもマメだし、優しいから勘違いされやすいけどな。それをまたいいように利用してるから。」


ポカ~ンってなってるあたし。


だって、この話を信じろって普通に言われても、七瀬達の冗談か?騙されてるとしか思えないもん。


「信じてないみたいね。」


「はぁ…まぁ…。」


「だったら、自分で確かめてみたら?明日ここにきて。七瀬クンが龍に彼女が携帯忘れて取りに行くけど鍵がないから開けてくれって連絡すれば?」


「あたしに、体を張れと?」


目を2回りも大きくして聞いた。


「大丈夫。時間見計らって私が来るから。」


「でも…。」


信用はできない。


それに、これ以上関わりたくない。


「私だって、浮気されて1度はシッポを掴んで文句言いたかったし。」


うわ~。


したたかな復讐。


一番怖いパターンじゃん?!