「だったら、マキの所に行ってくれないかな?」


「マキの所ですか?」


「イトコでしょ?マンションも近いし。」


---そうなのだ。


このマキとは実家が2世帯住宅だったから。


お隣がお父さんの実家で、お父さんの弟が住んでた。


マキはあたしの2歳年下だから姉妹みたいに育ったんだけど。


ところが、どういうワケか?


地味なあたしとは正反対に誰にも似ずに華やかだった。


小学生で芸能人並のオーラ放ってたし。


目なんかクリクリして。


鼻もスッと通ってるし。


細くてスラッとしてモデルさんみたいで。


平均体重なあたしは、マキと身長が同じくらいだから2人並ぶとデブに見えるし。


マキの周りにはいつも人が集まってきてた。


何やってもパーフェクト。


だからって、性格は人の痛みが分かるような優しい子。


「小さい頃に地味な子程、大きくなってから美人になるんだから。」


って、いつも比べられてたあたしをかばってくれた。


残念ながら、小さい頃と変わらず地味だけどね。


マキの方はって言うと…