エロ七瀬が、普通に帰るなんて考えられなくて。


なにか無理難題言われると思ったのに。


「どうした?」


やっぱり普通だ。


「帰るって言うから…。」


これが普通なんだろうけど、今までのことがあるし。


「もしかして、帰って欲しくないの?」


その微笑が怖い。


「そんなわけないでしょ。気をつけて。最近の夜道は、男でも危ないから。」


微笑み返した。


「ふ~ん。本当に帰っちゃっていいんだ。」


近寄らないで。


帰っていいから。


地雷踏んじゃった?!


だって、いつもの七瀬じゃないから。


「あたし、仕事あるし。」


七瀬が目の前に立ってるから、机と七瀬に挟まれて動けない。


顔だけそらした。


「そうだよな。会社でやるっていうのもいいよな。貴重な経験だし。」


グッと七瀬の顔が近づいてくる。