昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜



「……な…に……って……」

「もうシた?」



降ってきた言葉に、目を見開いた。


耳をうたがった。



「…て、さすがにゆうでもヤっとるか。付き合って何ヵ月かたつもんな。…なぁ、何回してった?」

「は……」

「風間くん、上手い?」



なにを、なにを言うてんの。

いきなり来て、いきなり上がり込んで、なにを。


キレるんも忘れるくらい、胸焼けするくらい。

遠慮も配慮もなんもない言葉に、頭に熱がのぼる。



「……放せや」



腹の底から低い声が出る。

目の前でいまだ人の手首をひねりあげとる男に向かって、思いっきり睨み付けた。


「放して。ほんま意味わから────っ」




…言葉を続ける暇もなかった。


まだ靴はいたままやのに部屋に引きずりこまれて、放り投げられるみたいにベッドに叩きつけられて。

いくらスプリングが多少あるベッドゆうても、んな勢いよく投げられたら衝撃で心臓が跳ねる。


「〜い……たぁ……っ!?」


いきなり反転した世界に、ゆさぶられた脳みそがついていかん。

ベッドにぬいつけられた手首と、腹部に熱と重み。


のしかかってきた体重に、頭の血が沸騰した。