昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜


腹筋のできそこないみたいな変なポーズで固まってたら。


「──────」


いきなり。


後ろから、ギュウて抱きしめられた。


「………っ、」


息が、つまる。

心臓にはありえへん、やのに心臓からひゅって音がする。


首筋に触れた髪の毛は、ふにゃってしてやわらかくて、ほんで、お風呂上がり独特の、匂いがして。


「か……風間…ちょ、冷たい──」
「優子もまだ乾かしてへんやんけ」


耳に直接そそぎ込まれるように、風間の声が到達する。

脳みそがジンジンする。

ジンジン、ジンジン。体はまだ固いまんまで、でも頭ん中だけ、溶けてもたみたいにあっつい。


「…優子」

「…っあ、えと、かざ」

「今日、めっちゃ可愛かった。」

「────っ」


手のひらが、ふとももにくっつく。

ピタッて。磁石みたいに。ほんま、風間の手のひらに吸いついてもたみたいに、体が動かん。

意識が、ふとももの内側にだけ、全部持ってかれる。やから風間の指の一本一本の感触が、かたちが、よけいにハッキリわかってしもて。