おんなじように海岸を散歩しとるカップルにめっちゃ見られとるウチと風間。
あーなにしとるんやろ。楽しいけど。
ほんま、旅の恥かきすてにも度があるでな。
戻ってきた風間に爆笑しながらデジカメの写真見せたる。
「うわ、これはひどいな」
「ふ…っ、現像したらなぁ、ちゃんと吹き出しつけてみーんみーんて書いたるわ」
「いらんわ優子のアホ」
ちょっとむくれた顔をして。
風間の手のひらが、ウチの手の中に戻ってくる。
…さっきよりちょっとざらついた、風間の手。
なんや、風間。今日はえらいテンション高いなぁ。
いっつもはどっちか言うたらウチのがあわただしくて、風間はそれに付き合ってくれるかんじやのに。
海辺は思ったより静かやった。
お互いに、ちょっと黙って歩いた。
潮が寄せては引いていく音と、風間のサンダルが砂を蹴る音。
代わりばんこにそれを聞いとったら、なんかめっちゃ、心が落ち着く。
改めて、気づく。
…風間のとなりは、ほんまに居心地がええ。



