でっかいベッドに上半身をぼふって沈ませたら、風間が笑った。
…なんか今日、いつにもましてよく笑うなぁ、風間。
しかもなんやえらい嬉しそうやから、こっちが恥ずかしなる。
「今日ほんまハードスケジュールやったもんなぁ」
「いろいろ回ったもんな。えーと…最初ラーメンやろ…」
「しょっぱなからラーメン二軒は失敗やったな」
あれは思たよりおいしかったからつい…。九州っておいしい食べ物ばっかあるからアカン。
今悔い逃したら一生の損!って気分になるもんな。
息するたびに、お山の大将タヌ吉みたいな腹が上下する。
風間は鏡台に置いてあるパンフレットをパラパラめくってて。
「うわ、晩ごはんバイキングらしいで!!」
「まじで!?」
これ以上入る気全くせぇへんねんけど。
上と下。お互いに苦笑いしあって、風間はウチをベッドから引き上げた。
「…運動しにいこか」
そう言って風間は窓の外を指差す。
ザザン、ザザン。寄せては返す音でも聴こえてきそうな。
でっかい窓から見下ろす向こうには、ずーっと海岸が続いてた。



